8月2日のアキコ・グレース・ライブは夏をイメージするこのアルバムの中の曲を中心に、具体的には「処女航海」「ブルー・ボサ」「イン・サマー」「サマー・タイム」、そしてアキコの新曲、中村がセレクトしたボサノバが演奏された。

メンバーはアキコ・グレース、オン・ピアノ、佐瀬正、オン・ベース、パーカッション岡部洋一、岡部の来ハスキーズGは、城戸夕果、小笠原千秋以来、情熱のパーカッショニストである。そしてSG（スペシャル・ゲスト）として日本が誇るボサノバ・ギタリスト、中村善郎、魅惑のベルベット・ボイス、彼のボーカルは今回、一切リバーブを使用しなかったが、その歌声は、アコースティック・ギターの調べとともに、アキコ・グレースのピアノとマッチし、ブラジルの風を感じさせた。

1時間2セットのライブが終了しても拍手は鳴り止まず、アンコールはストレート・ノー・チェイサー、このハード・バップの名曲をグレースは中村のギターと見事にコラヴォレーションしてみせた。まさに夏ジャズとボサノバ・ギターの融合の2時間であった。

2002年　8月　2日　ハスキー 加藤信吾