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特選ジャズアート
森上義孝 宮崎郁

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BACK NUMBER 2003年 12月
五十嵐一生カルテット・ギャラリー・ジャズ・コンサート
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2003年暮れ、将来年金があぶない、また政府がイラクへ自衛隊を派遣することを決断したことに、国会は、大揺れに揺れ、なんとなく世の中全体が物騒な、そして暗い時代になってきた。「すべての武器を楽器に!」これは、あるジャズピアニストのHPに書かれていたスローガンだが、私もそのとおりであると思う。
そんな暗い時代に、五十嵐一生のものがなしいミュートのかかったトランペットがわれわれの耳を魅了した。五十嵐一生、この不世出のトランペッターは1965年1月17日、北海道北見市に生まれる。4歳でピアノをはじめ、10歳からトランペット、JAZZ、オーディオに目覚めたという。最初に買ったレコードはマイルス・デイビス、12月6日のギャラリーの演奏も、マイルストーンやラウンド・アバウト・ミッドナイト等マイルスを彷佛とさせる演奏が多かった。
当日1部は、ピアノ納谷嘉彦、ベース俵山昌之、ドラムス吉岡大輔によるトリオで、枯れ葉やデューク・エリントンのサテン・ドール等のスタンダード中心の曲が演奏された。そして二部、五十嵐の登場である。彼のハスキーズギャラリーでの演奏は二回目、一回目は2002年6月「石井彰トリオ+五十嵐一生コンサート」である。やはり管、特にトランペットが入ったカルテットの編成はジャズの花形、彼が登場した瞬間、お客様の聴覚の中心は彼の吹くペットの音色に全神経がそそがれた。約1時間20分、彼はその間、休む事なく、彼のたましいであるペットを吹き続ける。いつまでも聴いていたい、そんな至福の時間を、私はお客様と共有した。
私の愛読書にジャズ評論家高木信哉によるドクターJazz内田修物語がある。その最期に高木は「ドクター・ジャズ」こと内田修は、今日もいい音を求めて、街を歩いている。あなたがいいジャズを聴いているとき、振り向けばそこには「ドクター・ジャズ」が微笑んでいることだろうと締めくくっている。もし、今日のコンサートにドクター・ジャズが来ていたらどう感じたかなぁ、きっと微笑んでいるにちがいないだろうなぁ、なんてことを思いながら、コンサート終了後、ギャラリーで椅子をかたずけるオヤジであった。

2003年 12月 6日 ハスキー 加藤信吾

五十嵐一生
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