BACK NUMBER　2009年　8月
アキコ・グレース・ジャズコンサート

お盆、8月13日、この特別な日（誕生日）に、茅ヶ崎出身アキコ・グレースがギャラリーにやって来た。ミュージシャンの演奏風景を描くNYの高名なジャズミュージシャンでありアーティストでもあるジェレミー・スタイグ、そして鳥取の鉄筋彫刻家　徳持耕一郎の作品が並ぶ二人展開催中の出来事である。
彼女は世界中の海の中で茅ケ崎の海が一番好きだという。彼女は茅ケ崎に帰るとき海へ行く。へこんだときも、雨の日でも海岸を歩くという。そんな母なる海への郷愁を誘う曲、Space time Waterは2009年1月、彼女にとって11枚目のアルバム「ピアノリウム」の挿入曲からその日のライブははじまった。そしてGroove、it is、Narrative Dream of Bach、クラシックを主題とした即興、オリジナルの演奏後、一転彼女の弾くCaravanは力強いタッチのピアノで、聴衆をぐんぐん独特のタッチのアキコ・ワールドへ誘う。そしてカノジョが東欧の地に魅せられて書いたプラハ、美しい曲である。15分の休憩の後、2部はいよいよお待ちかね、スペシャル・ゲスト、ジェレミー・スタイグのフルートとのデュオである。長い間パーカーを追い、コルトレーン、ロリンズ、エヴァンスから大きな刺激を受けてきたジャズ・フルートの巨人スタイグ。今日一番印象に残った曲は童謡「赤い靴」、彼女のMOMENTUMというCD挿入曲をジェレミーが吹く。グレースのピアノは悲しくも哀愁をおびた旋律でフルートに答える。そしてAll blues、Over the Rainbow、Evanessence of Sakuraを演奏し、その日のライブは終了した。

2009年　8月13日　ハスキー 加藤信吾

↑アキコ・グレース