BACK NUMBER　2011年　11月
小島のり子・ジャズライブリポート

「日本酒のジャズが私のライフ・ワークです。」ジャズライブ前の小島のり子の一言がその日のライブのすべてであった。前回の「lush life」に続き「songs of may sake」sakeは酒ではなく「セイク」というらしいが、この語呂合わせ、まさにジャズ。ライブは、今回、食中酒を追及する日本酒愛好団体、茅ヶ崎粋酔会との共催で豪華弁当＋きき酒付きという趣向ではじまった。もちろん彼女の演奏は酒をテーマにしたオリジナル以外のスタンダードもあったが、そこは酒好きの集りライブ、期待はお酒とジャズのクロスオーバー、わが人生「酒」のお客様は大満足だったに違いない。
ライブはチャップリンのスマイルにはじまり、primaveral（阿櫻）、oktober the first（開運ー飲み切り一番　特別純米）、blues in the sky（浦霞　純米）、mythic goblin（温　羅）、body and soul,all the things you areでその日の演奏は終わった。オリジナルは一曲演奏ごとに江澤粋酔会会長のお酒の解説入りで、観客はきっと日本人として生まれてよかった秋のライブに、耳だけでなく胃袋、舌も満足のひとときだったに違いない。晩秋の一日、ジャズを楽しむだけでなく、余禄のあるこのようなイベントもたまにはいいか？それにしても茅ヶ崎粋酔会恐るべし。

2011年　11月3日　ハスキー 加藤信吾

↑小島のり子